小6の1年は、思っているより短いです
小5の3月が終わるこの時期、ぜひ一度見てほしいことがあります。「中学に向けて、今のうちに何をやっておけばいいですか?」そう聞かれたとき、私はまず「中学の先取り」より先に、「小学校内容の土台ができているか」を見ます。中学で苦しくなる子は、中学内容が始まってから急につまずくというより、小学校の土台があやしいまま入学して、最初からじわじわ苦しくなっていくことが少なくありません。しかも、小6の1年は思っているより短いです。学校行事もありますし、気づけばあっという間に冬になり、すぐ中学入学です。だからこそ、新小6の今の時期に見ておきたいことがあります。それが、算数・国語・英語の3つの土台です。
算数で見ておきたいのは、通分・約分です
分数の計算と聞くと、「小数も大事では?」と思う方もいるかもしれません。もちろん小数も大事です。ただ、中学につながる土台として見たとき、より重いのは分数です。中学に入ると、文字式でも方程式でも、分数をきちんと扱えるかどうかが大きく響いてきます。計算そのものはできても、通分や約分を自分で判断して使えないと、途中式が乱れやすくなります。すると、答えが合わないだけでなく、「算数が苦手」「計算が嫌だ」という感覚にもつながりやすくなります。足し算・引き算では、分母をそろえる。かけ算・割り算では、整理して考える。こうした感覚が身についているかどうかは、中学でかなり大きな差になります。新小6の段階で見ておきたいのは、単に分数の問題が解けるかどうかではありません。通分・約分を、自分の頭で判断して使えているか。そこが大事です。
国語で見ておきたいのは、主語と述語、指示語、接続詞です
国語が苦手と言うと、つい「読解のセンスがない」でまとめてしまうことがあります。ですが、それでは何を直せばよいのかが見えません。私はまず、もっと基本的なところを見ます。主語と述語が取れているか。「これ」「それ」が何を指しているか追えているか。「しかし」「だから」で話の流れがどう変わるか分かっているか。こうした基本が弱いと、文の骨組みがつかめません。話のつながりも追えません。すると、国語の文章だけでなく、算数の文章題、理科や社会の問題文でも苦しくなります。何を聞かれているのか。どこが条件なのか。どこを根拠に考えればよいのか。それがつかみにくくなるからです。つまり、主語と述語、指示語、接続詞は、国語だけの話ではありません。他の教科にも影響する、学習の土台です。「うちの子は国語が苦手なんです」で終わらせず、どこで読めなくなっているのかを細かく見ていくことが大切だと思います。
英語で見ておきたいのは、「書くこと」に抵抗がないかです
英語については、アルファベットが書けるか、ローマ字が読めるか、という点ももちろん大事です。ただ、保護者の方に一番見てほしいのは、そこよりも「英語を書くことに抵抗がないか」という点です。小学校の英語は、英語に慣れること、聞くこと、話すことに親しむことが中心です。これはとても大切なことです。ただ、中学に入ると、英語は一気に「読む」「書く」が増えます。単語を書く。文を書く。覚えて書く。テストで書く。ここで急にしんどくなる子は少なくありません。小学校で英語に楽しく触れていても、「書くこと」はまた別です。見れば分かる。聞けば何となく分かる。でも、自分で書こうとすると手が止まる。そうした状態のまま中学に入ると、中1の最初で苦しくなりやすいです。だから新小6のうちに見ておきたいのは、完璧に英語ができるかどうかではありません。英語を書くことに強い抵抗がないか。見て書く、まねして書く、少し思い出して書く。そうした積み重ねに入っていける状態か。そこが大事です。
3つに共通するのは、「派手ではないけれど土台になる」ということです
このように、通分・約分があやしい。主語と述語、指示語、接続詞があやしい。英語を書くことに抵抗がある。こうした状態のまま中学に入ると、最初の段階からじわじわ苦しくなりやすくなります。そして、一度苦手意識がつくと、そこから立て直すのは簡単ではありません。派手な先取りをする前に、まずは土台を見る。これは遠回りに見えて、実はかなり大事なことです。小6は、まだ1年あります。でも、もう1年しかありません。この1年を「中学の先取り」に使う前に、「小学校内容の土台固め」に使えるかどうかで、その後はかなり変わります。新小6の今は、その見直しを始めるのにちょうどいい時期です。
春日塾では、小学校内容の土台固めから見ています
春日塾では、小学5・6年生を対象に、小学校内容の土台固めから中学準備まで、丁寧に見ています。「小学生のうちに勉強の習慣をつけたい」「中学生になってから困らないようにしたい」「今のうちに、あやしいところを見直しておきたい」そんなご家庭には、小学生コースが合うかもしれません。小学生コースの内容については、別記事でご案内しています。興味のある方は、そちらもあわせてご覧ください。

